創鹿(Siknu Box)創り手
- ホリエ リョウ -
創りところシクヌ 代表
18歳でスノーボード
20代半ばまでリゾートバイト
その後、ブラック寿司屋勤務
コロナ流行期まで料理人
ぜんぶ無我夢中で。
いつしか疲れきり、原点である雪を求めて北海道の地を踏み、
物創りに打ち込む日々を過ごす
昔から、自分の手で何かをつくることが好きだ
料理もそのなかの一つだったのかもしれない
アウトドア、古着、シルバーアクセサリーなど、
興味の対象は多かった
だがある日、「用なし」の烙印を押された鹿角を道端で見つけ、
見つけたことに意味を感じ、
「物創り+鹿角=」の問題を解き始める
そして、2021年
創鹿SOOKA〔Siknu Box〕、始めました
創鹿(Siknu Box)プロデューサー
まつぐち けんじ
Duo Partner Design 合同会社 代表社員
ワシ、ガレージブランドを立ち上げようと思う。
突然電話をかけてきたシクヌボックスの作家は、18年前から音信不通の良(りょう)だった。
朝方まで飲んだり、私の実家がある新潟県妙高市までスノーボードをやりに一緒に帰ったりと、20代の奔放な日々をともに過ごした仲間内の一人。
当時から一風変わった男だったから、長らく連絡もよこさずに、突然妙な電話をかけてきても、実はそれほど驚かなかったというのも本音だ。
にしてもだ。
鹿の角を削りだしてカラビナがどうの、とか言い出されたら、さすがにわからん。
ところが、見せられた鹿角は強敵だった。
野性味に溢れ、気高く、気安く触るんじゃねえと言わんばかりなのだ。
一方で、実際に触れてみると、あたたかみがあり、安心感さえ伝えてくる。
持つ人を選ぶかもしれないが、完成したカラビナの数と同じだけ、これを必要とする人が世の中にいるような、そんな宿命的な雰囲気を帯びていた。
それにしても、初めて鹿角を見て、その美しさに感動し、後生大事に抱えて持ち帰った良の感性は、ここだけの話、素敵だ。
子どものような無垢さと、自分に嘘をつけない正直さがなくては、この角と渡り合うことは不可能だろう。
私はプロデューサー魂とでも言うべきものに背中を押されたけれど、
本当はそれよりも、いちばん落ちたときに電話をかけてきてくれた良の気持ちに、自分の思いが呼応した。ただそれだけ。その思いは、勇気と言い換えてもいい。
地位も名声もない、しかも人の世に疲れ果てた男が、ただひたすら純粋な正直さだけで日々鹿角と格闘し通じ合った軌跡は、多くの人の胸を打つだろう。
本当に大切なものは何か、おまえは何者か、と鹿角は遠慮会釈なく問いかけてくる。
その問いに馬鹿正直に答え続けている男が起こしたシクヌボックスという奇跡が、一人でも多くの方に伝わりますように。そして、それがあなたの原動力となりますように。
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